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最後の卒論。~ジャニーズの負け犬だった関ジャニ∞が金のなる木に成長したわけ~【後編】

私の人生最後(であろう)の卒論、【後編】です!

 

ここでは、関ジャニ∞デビューから15年をマーケティングの観点から分析していこう!というそんなブログになってます。

 

概要の詳細は「最後の卒論~ジャニーズの負け犬だった関ジャニ∞が金のなる木に成長したわけ~【前編】」をご覧下さい!

https://eight-071220200126.hatenablog.com/entry/2020/02/02/175329

 

それでは、続きに行きましょー!

 

マーケティング・ニッチャーからマーケティング・チャレンジャーへ

ジャニヲタの方はよくご存知かと思いますが、

ジャニーズアイドルにとって10周年、20周年…といった周年記念はまさに勝負の年!

もちろんライブなどの周年行事もそうですが、

数多く所属するタレントの中で

メディア露出が優先的に回ってくる年でもあります。

そして2014年に関ジャニ∞にも10周年がやってきます!

 

…の前に!エ・イ・ト!の8周年がありましたね!

グループ名にあやかって2012~2014年と継続的にメディア露出が増やせたのは正直おいしかった!笑

 

この年はメンバー皆で映画やったりドラマ出たり、

ベストアルバムも出したり紅白歌合戦にも初出場します。

 

また、2011年から2012年にかけて初の五大ドームツアーを行い、

名実共に人気アイドルとなります!

 

PPM(詳しくは【前編】をご覧下さい)だと、

「花形」ポジにあたりますね。

 

ここで、私が注目したのは

この時期を機に関ジャニ∞マーケットシェアが変わったことです!

 

マーケットシェアというのは、

ここでいえばアイドル業界における関ジャニ∞のポジションを位置づけるもので、

位置づけとしては、

①マーケット・リーダー・・・業界トップ(当時はSMAPや嵐)

②マーケット・チャレンジャー・・・トップの座を狙う2番手

③マーケット・フォロワー・・・トップを参考としたやり方で活動する3番手以下

④マーケット・ニッチャー・・・上位と争わずニッチな分野で戦うポジション

の4つに分けられます。

 

かつて関ジャニ∞は他のアイドルとは違う土俵で戦うマーケット・ニッチャーでしたが、

 

ここら辺の時期を境に2番手のマーケット・チャレンジャーへと転身します。

 

具体的にどういうことかというと、

マーケット・リーダーである嵐のカウンター的存在となったことです。

嵐とは同世代で仲も良く、何となく対峙する関係に見えますよね。

東の嵐と西のエイト。

ニゾンの嵐とハモリのエイト。

ザ・アイドルな嵐とすぐ笑いに走っちゃうエイト。

まとまりがあってチームワークのいい嵐と、

個性が強すぎてガチャガチャしてるエイト…etc.

 

普通ならみんな一番を目指しますが(エイトももちろんテッペンを目指しておりますが!)、

あえて2番手に甘んじることによって

逆に業界内における地位を確立することができたということもあります。

 

安定期の中、eighterの暗躍

10周年で人気もピークを迎え、関ジャニ∞PPMでいう、

「金のなる木」になれるかどうか…という

瀬戸際に立たされます。

要は、この人気が安定したものとなるかどうか、

ということです。

実は、経営学においても、ここで踏ん張れるかが

1番難しいところになります!

 

関ジャニ∞もグループで冠番組やって、

メンバーが個々でドラマや映画にでて、

五大ドームツアーやって…といったように

活動サイクルが何となく決まっていった感じでした。

 

そんな中、2017年の7人だけの新年会で

大倉くんが「去年(2016)は話題になれなかった、ランキングに入らなかった」と言っていますが、

私は違うよ!と言ってあげたい!

 

というのも、確かにこの時期は世間的に特別目立った活動があったわけではありませんが、

eighterが影で活躍してくれてたんです!

 

さぁ、どんな活躍をしていたかというと、

ズバリ!「SNS」です!

 

SNS上で関ジャニ∞の面白場面がファンによって

拡散されていったのです。

しかも「バッキバキ体操」や「パスポートとりたいんです?」など、リアルタイムのものだけでなく、

「丸みを帯びたU字の水槽」や「ペーパー丸山と鬼教官村上」のような過去のバラエティも掘り起こされバズりました。

 

これは「トリプルメディア」の内の「アーンドメディア」のプロモーション方法になります。

このトリプルメディアとは、

ペイドメディア」「オウンドメディア」「アーンドメディア」を総称したもので、

 

ペイドメディアとは、

テレビやラジオ、雑誌、ネットなどでの

運営側が買い取って行うプロモーションのこと

 

オウンドメディアとは、

サイトやブログ、会報など、運営側が独自で発信するメディアのこと

 

アーンドメディアは、

SNSや動画投稿サイト、口コミなどの

消費者が発信してプロモーション活動を行い、

運営側からはコントロールできないメディアのことです。

 

関ジャニ∞の正念場、eighterとONE TEAMとなって

現在の地位を築き上げたといっても過言ではありません。

 

2/4追記:SNSでの動画UPについてのご指摘をいただきました。マーケティング的には良い事例なのですが、TVの映像などを無断でネット上にUPすることは法律的にはあまり良くない事です。。

 

関ジャム、そしてメトロック。

2015年、関ジャニ∞初の冠音楽バラエティ番組「関ジャム完全燃SHOW」がスタートします。

ですが、当初は番組コンセプトが定まっておらず、

他の音楽番組ともあまり変わらないような内容でした。

正直、深夜の番組で大衆向けの内容をやっても

あまり意味がありませんよね。

 

マーケティング業界には

マス・マーケティング(大衆に伝える)」と「1 to 1マーケティング(1人ひとりに伝える)」の2種類の方法がありますが、

 

テコ入れ以前の関ジャムはどちらかというと「マス・マーケティング」だったと思います。

 

しかし、そんな「関ジャム」が、

深夜放送だからこそできるマニアックな音楽番組となったことで、

音楽好きの視聴者にピンポイントで刺さり、支持を受けることとなりました。

特に、”音楽好きの男性”という関ジャニ∞のファン層にはあまりいなかった層を

取り込むことができたのは大きかった。

 

「LIFE~」の時の状況(詳しくは【前編】をご覧下さい)と似ていますが、

ここでもジャムセッションコーナーでのメンバーの活躍により、

歌や演奏技術など、音楽の実力も意外とあるんだぞ!

という印象を植え付けることができたのではないかと思います。

 

”音楽好きの男性”をファンに取り込んだ事例はこれだけではなかったですよね!

 

そう、何を隠そう2017の一大事「メトロック」!!

ガチガチのロックフェスで本気のバンド演奏!

たった1日で「メトロック新規」という新しい層を取り込むことに成功しました。

 

まさにアイドル界の「ブルーオーシャン戦略」とでも言えるのではないのでしょうか。

このブルーオーシャン戦略とは、

競争率の高い市場「血の海(レッドオーシャン)」で戦うのではなく、

競争率の少ない分野(ブルーオーシャン)で戦おうという戦略です。

 

このように、既存のアイドルファンを他のアイドルと奪い合うのではなく、

新しい市場からファンを取り込んだのは

この戦略に近い気がします。

 

仲間との別れ~そして2度目の47都道府県ツアー

関ジャニ∞15年の歴史で記憶に新しいのが

すばるくん、亮ちゃんとの別れではないのでしょうか。

「解散」という言葉まで飛び出した

関ジャニ∞最大の危機ともいえるこの出来事の中で

私が英断だと感じたのは「12年ぶり2度目の47都道府県ツアー」です。

むしろこのツアーがなかったらと思うとゾッとします。

何故ならこの5人になるタイミングで

すばるくんと亮ちゃんのライブツアーが決まっていたからです。

2人が新しい挑戦を始めるこのタイミングで

もし関ジャニ∞側の動きが何もなかったら

相対的に関ジャニ∞がパワーダウンしたように

思われかねない。

関ジャニ∞が2人の再始動に遅れをとらない早さで

すぐにツアーをし、シングルを出したという事実が

ファンを安心させ、世間の関心・応援を集めたのだと思います。

(関ジャニ∞にとっては)ネガティブな出来事を

ポジティブな話題へとすり替えた。

マーケティングにおいてもイメージ戦略というのはすごく大事なわけです。

 

…というのがマーケティングの観点からみた話ですが、

正直ファンとしてはメンバーの精神的・身体的な疲労を考えると複雑な気持ちではありますよね。

 

また、ツアーと同時に「関ジャニ∞TV」や「47diary」など、

ファン向けの企画もたくさん行ってくれましたね。

これまで不信感で揺らいでいたファンの心を

ガッチリ離さない工夫もしてくれていたわけですね。

 

マーケティング業界では「二八の法則」といって、

優良顧客(いわば太客)の上位2割が売上や利益全体の8割を生み出している、という法則があります。

 

ここにおける優良顧客というのはeighterのことです。

この短い期間で世間へのアプローチをしながら

しっかり「二八の法則」の「二」の部分も見ていたことが分かります。

 

特に、動画配信もファンクラブ限定での公開としたことが、

”ファンだけの特別感”を演出することができたのではないかと思います。

このような戦略をロイヤルティ・マーケティングといいます。

ジャニーズはファンクラブビジネスですから、

顧客ロイヤルティ(忠誠心)を高めることはめちゃめちゃ大事です!

 

ほんと、大倉くんは心強い関ジャニ∞のマーケターですね!笑

 

まとめ

この2編にわたる長い分析をまとめると、

関ジャニ∞が成功した要因としては

 

①他のアイドルとの差別化をしっかりと行えていたこと(主に前編で取り上げています)

 

 

ステークホルダーを大事にしていたこと

ステークホルダーというのは、

スタッフ、ファン、お茶の間など、

関ジャニ∞に関わる全ての人との繋がりのことです。

関ジャニ∞は普段から制作陣やスタッフなど横の繋がりを大事にして仕事を貰ったり、

メンバーの脱退など、何かあった時にファンに対して誠意を持ったケアができていた事などが挙げられます。

 

そして、③本人たちがちゃんと理解して①②を行っていたことです。

売れてからもハングリー精神を失わずに、努力し続けていたからこそ、

常に新規を獲得できていたのかなと思います。

 

以上の3つにあると思います。

 

もちろん、この3つができているからといって

必ずしも売れるというわけではありません。

 

アイドル業界というのは、商品も顧客も人間ですから、

やっぱり彼らの人間性からなるものが

多くの人々に愛される一番の秘訣だと思います。

 

こんな感じで私の卒論を締めくくらせて頂きますが

これからも私はeighterを卒業せず、エイトを応援していきますよ!笑

 

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!